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ファクタリング審査における「売掛先の信用」とはどんな点を審査するものなのでしょうか?今回はファクタリング審査「売掛先の信用」について解説します。
ファクタリング審査「売掛先の信用」とは?
ファクタリングは、売掛債権の譲渡ですから、実際にファクタリング会社にお金を支払うのは売掛先です。2社間ファクタリングの場合は、売掛先からファクタリング利用会社にお金が入り、そのままファクタリング会社に支払うので、この場合も本質的には売掛先がファクタリング会社にお金を支払うのです。
ファクタリング会社が審査を行う理由は
先に支払った売掛債権の譲渡代金が回収できないとそのまま損失になります。
この未回収リスクを回避するために審査を行うのです。
ファクタリングというサービスでは
実際にお金を支払う売掛先の信用力の審査 > ファクタリングを利用する会社の信用力
よりも重要視されるのは当然なのです。
極端なことを言えば、ファクタリング利用会社が赤字決算でも、売掛債権の売掛先が東証一部の上場企業で経営状態も良好であれば・・・何の問題もないのです。
これがファクタリング審査が他のビジネスローンや銀行融資の審査と大きく異なるポイントなのです。
売掛先の信用って何を審査するの?
基本的には信用情報を調べます。
- 帝国データバンク
- 東京商工リサーチ
- 法人信用情報(JICC)
などです。
帝国データバンクに掲載されている情報
- 会社の基本情報
- 業績推移(売上、利益)
- 事業構成
- 評価(信用評点、信用ランク)
- 資本金・株主
- 役員
- 保険の加入状況
- 従業員数
- 設備・拠点
- 代表者情報
- 仕入先・外注先
- 銀行取引
- 借入状況
- 借入金
- 担保
- 資金現況
・・・
とかなり詳細の情報まで掲載されています。東京商工リサーチも同様になります。
帝国データバンク、東京商工リサーチは掲載されるだけでも、ある程度の信用力があることが想定されます。また、その内容を見れば、経営状態がどういう状態なのかは一目でわかるのです。
ここで重要なポイントは「売掛金を支払ってくるか?どうか?」「倒産しないかどうか?」ですので
- 利益の推移
- 資金の状況
- 借入金の状況
等を見て、売掛金の支払いに支障がないかをチェックするのです。
帝国データバンク、東京商工リサーチに掲載されていても
- 債務超過直前
- 毎月の利益が赤字
- 借入額が多い
という状況であれば、ファクタリング審査に通らないケースもあるのです。
法人信用情報(JICC)に掲載されている情報
JICC(株式会社日本信用情報機構)は、主に消費者金融が多く加盟している指定信用情報機関のことです。
消費者金融からお金を借りている法人は、その借入情報が掲載されているのです。ファクタリング会社もJICC(株式会社日本信用情報機構)に加盟していれば情報を閲覧することができるのです。
法人を特定するための情報
法人名、代表者名、所在地、電話番号等
保証人に係る本人を特定するための情報
氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、勤務先、勤務先電話番号、運転免許証等の記号番号等
契約内容に関する情報
登録会員名、契約の種類、契約日、貸付日、契約金額、貸付金額、保証額等
返済状況に関する情報
入金日、入金予定日、残高金額、完済日、延滞等
取引事実に関する情報
債権回収、債務整理、保証履行、強制解約、破産申立、債権譲渡等
申込みに関する情報
保証人に係る本人を特定する情報(氏名、生年月日、電話番号及び運転免許証等の記号番号等)、並びに申込日及び申込商品種別等
法人信用情報(JICC)では、消費者金融からの借入情報が掲載されています。
ここでは、「借入に対する直近の返済履歴に問題がないか?」「どのくらいの借入があるのか?」が中心的に審査されます。
ファクタリング利用会社はどうすることもできない!
ファクタリング審査の中でも、売掛先の信用力についてはファクタリング利用会社がどうこうできるものではありません。
強いてあげるとすれば、ファクタリング会社によって審査基準は異なるため、売掛先の信用力不足でファクタリング審査に通らない場合には、複数のファクタリング会社に申込んでみるということしかできないのです。
まとめ
ファクタリング審査では「売掛先の信用力」が最も大きい審査基準と言っても過言ではありません。
実際にお金をファクタリング会社に支払ってくるのは売掛先だからです。
ファクタリング会社は
「倒産リスク」
「売掛金の未入金リスク」
を「売掛先の信用力」の審査でチェックするのです。