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「医療報酬債権ファクタリング」とはどんなファクタリングサービスのことを意味しているのでしょうか?今回は「医療報酬債権ファクタリング」について解説します。
医療報酬債権ファクタリングとは
病院やクリニックなどの医療機関が保有する「診療報酬債権」を買い取る形のファクタリングサービスのことで、診療報酬債権ファクタリングとも呼ばれます。
診療報酬債権とは
保険診療では、病院やクリニックは、保険で支払われている分をレセプト(医療報酬の明細書)を基に国民健康保険団体連合会(国保)・社会保険診療報酬支払基金(社保)に請求します。この債権のことを診療報酬債権と呼びます。
自由診療でなければ、一般の方が病院に行くと、7割は健康保険で支払われ、3割が自己負担になります。この7割分を医療機関は社保・国保に請求するのです。
社保・国保に請求した診療報酬は、翌々月になってしまうので、売掛債権と同じように入金までのタイムラグが発生するのです。最大60日程度入金のサイクルを早めることができます。
売掛債権と診療報酬債権のファクタリングで違うのは、相手が企業ではなく、社保・国保なので債権譲渡通知を行っても、痛くも痒くもありません。そのため、2社間ファクタリングのような仕組みはなく、債権譲渡通知を行う3社間ファクタリングの形式をとるのです。
医療報酬債権ファクタリングの仕組み
医療報酬債権ファクタリングの対象となる企業
診療報酬債権を保有する医療機関
- 病院
- クリニック
- 調剤薬局
- 歯科
- 介護事業者
医療報酬債権ファクタリングは診療報酬債権を買い取るサービスですので、保険診療ができる医療機関しか対象になりません。
医療報酬債権ファクタリングのメリット
- 診療報酬債権を診療報酬の入金を待たずして資金化できる
- 早期の資金化が可能
- 借入ではないため信用情報への影響がない
- 借入ではないため賃借対照表(BS)への影響がない = 今後の融資への影響がない
- 短期の資金調達におすすめ
- 担保不要
医療報酬債権ファクタリングのデメリット
- ファクタリング手数料が高い
- 長期の資金調達には不向き
医療報酬債権ファクタリングの利用がおすすめの方
- 資金繰りに苦慮している医療機関の経営者
- 給与支払いや製薬会社への支払い資金が不足している医療機関の経営者
まとめ
医療報酬債権ファクタリングは、給与支払いや製薬会社への支払い資金が不足している医療機関が資金繰りを改善するために利用するファクタリングサービスの種類のことです。一括ファクタリングと比較すると継続的に利用する医療機関が多いようです。仕組み的には3社間ファクタリングですが、比較的ファクタリング手数料は高く設定されていることに注意が必要です。
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