リバースファクタリングとは?どのようなファクタリングサービスのことを意味するのでしょうか?今回はリバースファクタリングについて解説します。

リバースファクタリングとは?

「リバース」は逆、反対を意味する言葉です。

通常のファクタリングの反対のサービスということです。

何が反対かというと

通常は

  1. ファクタリングを利用する会社(商品やサービスの納入企業)が
  2. ファクタリング会社に依頼して
  3. クライアント(発注企業)に対する売掛債権を
  4. 支払期日よりも先に買い取ってもらう

という流れが一般的な一括ファクタリングの仕組みです。

しかし、リバースファクタリングでは

クライアント(発注企業)が依頼するファクタリングサービスなのです。

例を挙げて説明すると

建設事業の場合、下請け、孫請けなど数十社、数百社の外注先が存在します。

通常の支払いだと

  • 建設業者は30日~60日で買掛金を支払わなければなりません。
  • 下請け、孫請けは30日~60日待たないと売掛金が支払われません。

このケースで

  • 建設業者(発注企業)はできるだけ支払いを遅くしたい
  • 下請け、孫請け業者も、できるだけ早期に資金化したい

というニーズが出てきます。

ここで登場するのがファクタリング会社です。

早期に資金化したい下請け、孫請け業者もにはファクタリング会社が売掛債権を買い取って早期に資金化します。

一方、少しでも支払いを遅くしたい建設業者(発注企業)に対してはファクタリング会社が支払いの猶予を伸ばして、一時的に支払いを肩代わりして上げるのです。建設業者(発注企業)は買掛金の支払い期日が伸びるので資金繰りが楽になります。

ファクタリング会社に支払う手数料負担はあるものの

  • クライアント(発注企業)は支払いを遅らせられる
  • 商品やサービスの納入企業は早期の資金化ができる

という両者のメリットがあるのです。

さらに言えば

クライアント(発注企業)にとっても、下請け、孫請け業者の資金繰りの改善はメリットになります。有能な下請け、孫請け業者が資金繰りの悪化で倒産してしまったら、クライアント(発注企業)も困るからです。

リバースファクタリングは

クライアント(発注企業)と商品やサービスの納入企業双方にメリットがあり、お互いに永続的な関係を気付くために有効な方法なのです。

ファクタリング会社にとっても、規模の大きな取引を永続的に継続できるため、メリットがあります。

リバースファクタリングを扱っているファクタリング会社ってあるの?

  • 規模の大きい企業が利用するサービス
  • 動かす金額も大きくなる
  • 銀行融資との連携も必要

という形ですので、一括ファクタリングを主力商品としている中小企業のファクタリング会社は取り扱うことができません。

日本ではそれほどメジャーなファクタリング手法ではないのです。

近いサービスとして、みずほ銀行の子会社であるみずほファクターが提供している「みずほ電子債権決済サービス(電ペイ)」などがあります。

みずほ電子債権決済サービス(電ペイ)

スキーム図

まとめ

リバースファクタリングは、発注者も受注者も、互いにWIN-WINになるファクタリングサービスです。日本ではほとんどのファクタリング会社が提供しておりませんが、ファクタリングの利用が欧米のように一般化してくれば、導入するファクタリング会社も増えてくるのではないでしょうか。