でんさい活用のデメリット

kanegon700

6年前

でんさい（電子記録債権）を活用するとどのようなメリットがあるのでしょうか？今回は「でんさいのデメリット」について解説します。

支払企業のでんさい活用のデメリット

取引先への手形の発行数が多ければ多いほど、すべての取引先に「でんさい」への切り替えの同意や手続きをしなければならないことが大きなデメリットです。

「でんさい」に移行した取引先と「手形」のままの取引先が並行でいる状態は、より管理コストがあがってしまう結果になってしまう。

取引先が「でんさい」に対応していなければ、支払い手段がなくなってしまいます。「手形」から「でんさい」移行したくとも、切り替えられないのです。

業務フローはもちろんのこと、社内で利用している決済システムなどが「手形」前提のものだと、システム自体の改修が必要になり、「でんさい」導入自体にも、コストがHッ制することになります。

という多くのメリットがあり、実際に手形の「でんさい」移行は進んでいます。

しかし、

これと言ったメリットがないのです。

というメリットはありますが、それだけのために「売掛債権」　→　「でんさい」への移行が進むとは思えません。

とされていますが、ファクタリングを利用すれば「売掛債権」も簡単に譲渡できます。

とされていますが、支払わない企業、倒産する企業から回収してくれるものではありませんので、回収率が上がるわけでもありません。

「売掛債権」　→　「でんさい」を切り替えるメリットが不足していること自体が「でんさい」のデメリットと言えます。

全銀電子債権ネットワークは

「売掛債権」　→　「でんさい」切り替え時に支払いサイトを1ヶ月延ばすことで

と双方にメリットがあると提案していますが、資金繰りに苦慮していない納入企業にとっては、まったくメリットになっていません。これでは普及は難しいと言えるでしょう。

でんさいには

というデメリットがあります。

現実的にはこれらのデメリットが要因で「でんさい」の普及というのは進んでいないのです。